番外 北向山常楽寺 (北向観音) 

きたむきかんのん
2008年3月08日 長野県上田市別所温泉
「北向」の名は長野の善光寺の南向きと、向きあっているところから名づけられたものです。「裏善光寺」と呼ばれる場合もあり、善光寺が来世の利益、北向観音が現世の利益をもたらすということで善光寺のみの参拝では「片参り」になってしまうと言われていますが”信州の鎌倉”別所温泉の名前にも惹かれてお礼参りに行ってきました。愛染堂の近くに縁結びの霊木として崇められている、この地方では珍しい「かつら」の大木があり川口松太郎の名作「愛染桂」はこの木からヒントを得たという説があるほどです。朱印左が善光寺、右が北向観音

            拝観料無料

第三十三番 補陀洛山那古寺 (那古観音) 

ふだらくさんなこじ
2008年1月20日 千葉県館山市那古
坂東三十三観音札所めぐりも最後のお寺さんで結願(けちがん)を迎え朱印帳の左上に結願印ももらいました。訪れた時は観音堂(本堂)の平成大改修の工事中でしたが、本坊での本尊の千手観音の拝観、住職さんの講話のあとに特別に境内を見学させていただきました。本坊からつづく参道を登ると朱塗りの仁王門、鐘楼とつづき、写真右手前から阿弥陀堂、多宝塔そして、その奥に本堂があります。桜やツツジが咲く季節にはその美しさが朱色の建物と合って見事だと思われます。

            拝観料無料
和風旅館

江の電・長谷駅からも近く、高徳院の大仏とともに鎌倉名所の中でも有名なお寺で、いつ行っても参拝・観光客で混んでいますが、季節折々の花と境内にある眺望散策路を上ると由比ガ浜や葉山沖が見晴らせるのが人気の秘密かもしれません。本尊の十一面観音立像は金箔で9m以上の高さがありその神々しさには圧倒されます。池の奥には弁財天を祀った弁天窟もあります。大きな寺なのでご朱印帳も上記で紹介した物の他に坂東三十三観音用の物と鎌倉江の島七福神用の3種類がありました。                 拝観料300円

鎌倉随一のツツジの名所でちょうど見頃の時でした北条政子開基の寺で寺号も政子の法名をとって安養院と呼ばれている。こじんまりとしたお寺さんで、庭には槇の大木があり、境内には政子の墓やお地蔵さんが手枕で寝ているユニークな身代わり地蔵があります。   拝観料100円

第三十一番 大悲山笠森寺 (笠森観音) 

だいひざんかさもりでら
2008年1月19日 千葉県長生郡長南町笠森
正式には天台宗・別格大本山笠森寺と称される格式のある寺院です。山を切り開いた境内には二天門(写真左)、仁王門、六角堂、鐘楼堂と大きな岩の上に柱を組んだ四方懸け造りと呼ばれる、ここにしかない構造の観音堂「大悲閣」が頭上30m程の高さにそびえています。第十七番札所の出流山満願寺 (出流観音)の奥の院拝殿を思い出させますが、ここは岩の上に回廊を持った建物で二世安藤広重の「諸国名所百選」にも描かれている国の重要文化財です。「子授けの楠」の霊木や松尾芭蕉が観音堂の上で詠んだといわれる句碑などもあります。

            拝観料100円

第三十番 平野山高蔵寺 (高倉観音) 

へいやさんこうぞうじ
2008年1月19日 千葉県木更津矢那
まだ新年初詣の「謹賀新年」の看板が仁王門に掲げられている時期に訪れましたが、古杉などが生い茂る丘陵の一角にあり、この仁王門の奥には高床式の本堂である観音堂があります。秘仏の本尊をはじめ観音浄土めぐりが、この高床の床下から拝観できるようになっています。(要浄土めぐり拝観料)

            拝観料無料

第二十九番 海上山千葉寺 

かいじょうざんせんようじ
2008年1月19日 千葉県千葉市中央区千葉寺町
坂東三十三観音札所めぐりも、2008年の幕開けは千葉市の千葉寺からの始まりになりました。大網街道に面して荘厳な入母屋造りの仁王門を入ると、創建時からの大イチョウ(高さ30m、太さ8m)の古木が境内の真ん中に構えています。この木は鎌倉の鶴岡八幡宮にある有名な「隠れ銀杏」よりも大きいとの事。観音堂は戦災で焼失した後にコンクリート造りに建替えられていますのが風情に残念な印象を与えているのを惜しまれます。

            拝観料無料

第二十六番 南明山清瀧寺 (清瀧観音)

なんめいざんきよたきじ
2007年12月22日 茨城県土浦市小野
平安時代に東北旅行の途中にこの清瀧観音に詣でた小野小町が病に倒れて亡くなったと言う小町伝説のある山里で、周囲には畑や梨、柿畑が広がる山裾にあります。ゆるやかな坂をのぼり石段の上には古色蒼然とした仁王門があり、さらに石段を上り詰めると焼失後に再建された観音堂があり納経所の運営も地元の老人会によって運営されていました。

            拝観料無料

第二十四番 雨引山楽法寺 (雨引観音)

あまびきさんらくほうじ
2007年12月22日 茨城県桜川市本木
境内全体が雨引山中腹にあり真壁城の大手門を移した言われる黒塗りの薬医門から石段を登ると朱塗りの仁王門(写真左)や鐘楼そして、高さ10m程もある城砦のような石垣が続き観音堂(写真右)に至る、隣には唐様重層屋根の多宝塔もあり豪奢壮麗なたたずまいで参拝客も多い名刹です。境内の背後の高台からは名所として有名な桜の木々の間から加波山や筑波山が一望でき、途中の道には放し飼いの孔雀が羽を休めているのが身近に観察できます。ここでは納経用品が充実していました。参道付近では近隣の農家が作物を販売しているのどかな雰囲気もあるお寺さんです。

            拝観料無料

第十四番 瑞応山弘明寺 (弘明寺観音)

ずいおうさんぐみょうじ
2007年9月23日 神奈川県横浜市南区弘明寺
坂東三十三観音を順番に廻ってくると何故か再び神奈川県に戻ってきました。横浜市営地下鉄弘明寺駅から真直ぐに約300m程の通称かんのん通り商店街のアーケードを行くと仁王門に突き当たり、石段を登ると坂東第十四番霊場と書かれた大きな木の看板が掲げられた本堂の観音堂がある。境内は以外にこじんまりしているが裏手には弘明寺公園があり自然の豊かさを残している。この300m程の商店街では3軒の酒屋が、それぞれオリジナルの『弘明寺』というブランドの日本酒を販売している非常におもしろい街です。                    拝観料無料
いよいよ次回から群馬県の札所巡りになります。

鎌倉・極楽寺

鎌倉・杉本寺 鎌倉・円覚寺 鎌倉・長谷寺
鎌倉・銭洗弁天 鎌倉・鶴岡八幡宮 東京・浅草寺 浅草寺表紙カバー
札所巡りは、発願2007年4月29日

「人生は遍路なり」と大上段に構えた訳ではなく、地元の鎌倉の古寺を折々の季節に巡った時に何となく家内が始めた、お参りの印としていただいた御朱印を今度は関東地方の7都県にまたがる坂東三十三観音札所の順番 (順打ち)にこだわって回ろうと発願しました。坂東とは京の都から見て越え難い天下の剣と言われた箱根のよりの地域、現在の関東地方をさします。
参考にしたのは山と渓谷社発行の改訂版「坂東三十三ヵ所を歩く」¥1500です。

番外 定額山善光寺 

じょうがくさんぜんこうじ
2008年3月08日 長野県長野市元善町
締めくくりに「遠くとも一度は詣れ善光寺」あるいは「牛に引かれて善光寺参り」 と古くから言われている我国で仏教が諸宗派に分かれる以前からの古い寺院であることから、宗派の別なく宿願が可能な霊場と位置づけられている長野善光寺に来ました。JR長野駅前のバス停1番のりばから10分100円で大門で下車し仲見世通りに立つと仁王門が目に入ります。広大な境内と国宝・重要文化財の建物には圧倒されます。写真上左から仁王門、山門、下は本堂。
本堂では床下の通路を通り、本尊の真下にあるとされる「極楽浄土への錠前」に触れる「戒壇巡り」と内陣見学が500円で体験できます。

            
拝観料無料
入口に戻る
 
坂東を無事終えましたので江戸時代頃からの習わしに従い結願御礼として長野の善光寺と”信州の鎌倉”と呼ばれる別所温泉のある北向観音の参詣に行ってきました。
結願御礼参り − 信州へ
鎌倉の杉本寺から2007年4月29日から始めて、神奈川、埼玉、東京、群馬、栃木、茨城、千葉を巡り安房の那古寺で終わる坂東三十三観音札所めぐりも約9ヶ月で無事終了する事ができました。交通機関も車や電車、バスなどをその時々に応じて利用して終えたわけですが最短の順路でも距離にすると約1360Kmの道程になりますが、往時の人々の巡礼では歩いて回ったことを考えると、その行動力を支えている人間の強さを感じました。
坂東三十三観音札所巡りの結願(けちがん)は2008年1月20日

杉本寺の案内板に紹介されていた金沢街道を更に進んで泉水橋を過ぎガソリンスタンド前を右折してハイランド住宅街の桜通りを行く道を1時間程歩くとJR横須賀線の線路沿いの道になり道路の案内板に従い「あじさい」と赤い奉納幟、坂東33観音の御詠歌の碑が並ぶ参道を行くと古びた山門の入口に着く。石段を登る途中からは木々の間から相模湾が見え観音堂の裏には奥の院と呼ばれる岩窟がある。 JR鎌倉駅から杉本寺を経て岩殿寺、JR逗子駅まですべて徒歩で約2時間でした     拝観料100円

次に鎌倉の経験から御朱印帳にこだわって、鎌倉を中心に調べてみました。ここに紹介しただけでも寺社それぞれの御朱印帳がいろいろあります。一般的には神社の物が刺繍等で豪華な物が多いようですが、やはり坂東三十三ヶ所札所巡礼なので坂東専用の朱印帳で自分の好みに近い第十三番札所の東京・浅草の浅草寺の物を事前購入しました¥1200。

春風に誘われて坂東33観音札所巡りの第一歩を始めましたJR鎌倉駅から八幡宮につながる若宮大路を段葛の満開の「つつじ」を眺めながら八幡宮前を東に曲がりテクテクと金沢街道を宝戒寺の角を過ぎて行くと街道沿いの小高い丘の石段を登った中腹にあります。茅葺の観音堂と奉納幟のコンビネーションは鎌倉最古の仏地の趣があります。朱印は、ここが最初なので朱印帳の左上の隅にある「発願」印も頂きました。さすが一番の札所なので巡礼用品は殆どの物がそろっていましたし御朱印帳も上記で紹介した物の色違い(黒、黄色)などを含めて10種類程ありました。 拝観料200円

第三十二番 音羽山清水寺 (清水観音) 

おとわやまきよみずでら
2008年1月19日 千葉県いすみ市岬町
京都の清水寺(西国十六番札所)と山号も寺号もまったく同じで兵庫の御嶽山清水寺(西国二十五番札所)とともに「日本三清水」と呼ばれている古刹です。参道を上がると平成5年に再建された仁王門、そして火頭窓を施した朱色の鮮やかな四天門(写真左)さらに進むと西国・坂東・秩父の100ヶ所のうつし本尊をまつる百体観音堂、閻魔堂、かって仮の本堂として建てられた奥の院堂とつづき、さらに石段を登ると本堂があります。ここには他の坂東札所と同じように多くの年代物の奉納額や有名な物語が書かれた大きな絵馬が所狭しと掲げられています

            拝観料無料

第二十八番 滑河山龍正院 (滑河観音)

なめかわさんりゅうしょういん
2007年12月02日 千葉県成田市滑河
銚子からJR成田線にのり滑河駅で途中下車して県道103号線沿いに徒歩15分で着きます。境内は桜、クヌギ等の大木が目立つ開放的な雰囲気があり、特に国指定重要文化財の仁王門は大しめ縄がかかり茅葺の大屋根は簡素にして端麗で目をひきます。
本堂は欄間彫刻や天女の天井絵、多くの奉納額など往時の繁栄を物語っています。

            拝観料無料
「解凍に関するモニター募集

第二十七番 飯沼山円福寺 (飯沼観音)

いいぬまさんえんぷくじ
2007年12月02日 千葉県銚子市馬場町
今回も鉄道の旅です。JR総武本線を東京から特急しおさい3号に乗り終点の銚子で銚子電鉄に乗換え2駅5分程で「かんのん」駅下車、ここまで東京から約2時間。街中を徒歩5分程で本坊に着く、納経所はここにある。ここから200m程離れた所に朱塗りの仁王門、露座の大仏、二十三夜満願堂、現代伽藍建築の立派な観音堂があり、更に平成20年末竣工を目指して五重塔建立を進めている境内がある。かっては本坊からこの辺まで境内であった往時がしのばれる。「かんのん」駅からは線路沿いに歩いても銚子駅まで15分ほど、途中には名物「ぬれせんべい」の販売所が幾つかあり楽しめます。

            拝観料無料

第二十五番 筑波山大御堂

つくばさんおおみどう
2007年12月22日 茨城県つくば市筑波
歴史的には神仏習合同体であった筑波山神社から明治時代の廃仏毀釈令から分離され、幾多の経緯をへて現在の場所に民家を改修して出来た本堂は訪れる前に想像していた「大御堂」のイメージからすると意外な程に質素でしたが凛とした雰囲気があります。昔の大御堂は現在の筑波山神社拝殿の場所に伽藍を構えていた様ですが、、、尼さんに朱印を頂いたのですが、ここでも納経張を渡される時に十句観音経を唱えていただき心温まるもてなしでした。朱印所の入口近くには筆塚もあり、尼さんの達筆もうなずけました。

            拝観料無料

第二十三番 佐白山観世音寺 (佐白観音)

さしろさんかんぜおんじ
2007年11月30日 茨城県笠間市笠間
JR常磐線の友部からローカル線の水戸線に乗換えて笠間駅から徒歩25分位の所にあります。日本三大稲荷の一つと言われる笠間稲荷神社の近くに位置しツツジの植込みのある参道の階段を登ると「さくらの母」なるサクラの大木、包丁刀塚を過ぎ更に階段を登ると境内は紅葉の落葉で朱色に覆われ本堂がある。庵の様な建物で意外なほど小さいが、参拝時にお茶がふるまわれ、納経張を渡される時にも、わざわざ十句観音経を唱えていただき心温まるもてなしでした。ここでは納経用品が意外なほど充実していました。また裏山には「さくらの父」なるサクラの大木とツツジ園が広がっています。
            
拝観料無料

第二十二番 妙福山佐竹寺 (北向観音)

みょうふくさんさたけでら
2007年11月30日 茨城県常陸太田市天神林町
JR常磐線で水戸から超ローカル線ワンマン電車の水郡線に乗り換え上菅谷で再び乗換えて常陸太田に着きました。上野から特急を使って所要時間2時間、駅からテクテクと歩いて30分程で61号線沿いにありました。境内にはイチョウの大木があり、落葉で全体が見事なほどに黄金色に埋まっていました。本堂は国の重要文化財で茅葺の大きな屋根、寄席棟造りの正面は唐破風をあげています。建物正面の火頭窓や丸窓、柱、組物などの見事な作りが随所にちりばめられ桃山時代の先駆けとして注目すべき遺構をもっています。
      
拝観料無料

第二十一番 八溝山日輪寺

やみぞさんにちりんじ
2007年11月10日 茨城県久慈市大子町
坂東札所の中で最北端で八溝山の8合目付近にあり交通の便や地理的な面からも最難関な札所です。車で那須方面から雲巌寺を経て栃木・茨城の県境の林道(完全舗装ですが右に左にと曲がりくねっています)を越えて大子那須線28号に出て蛇穴(じゃけつ)にある八溝山登山口の鳥居の下の道を登って行きましたがカーナビも登山道の途中は案内不能になるなどの始めての経験をしながら参拝してきました。現在の本堂は鉄筋コンクリートで再建されていますが、本堂の脇には小さいながらも旧堂が山の厳しい風雪に耐えるように周囲をトタンで覆われて残っていました。 1月、2月は雪で閉山されますので参拝は要注意です
     拝観料無料

第二十番 獨鈷山西明寺

とつこさんさいみょうじ
2007年11月11日 栃木県芳賀郡益子町
焼物の町として有名な益子町のはずれの高館山の中腹に位置し門前の道標や「坂東二十番霊場」の古びた石碑の前を進み、茅葺の納経所を過ぎ石段をのぼると、国の重要文化財の茅葺入母屋造りの楼門と三重塔に目を奪われる。更には茅葺の鐘楼、閻魔堂、太子堂と寄棟造りの本堂が室町時代の建築様式そのままに境内に配置されているたたずまいは一瞬タイム・スリツプしたかの様な感覚を覚える程に見応え十分です。周りの木々の香り、建物内部拝観の自由さ、歴史的建物の崇高さからか凛とした雰囲気と品格を感じられるお寺さんです 

      
拝観料無料

第十九番 天開山大谷寺 (大谷観音)

てんかいさんおおやじ
2007年11月11日 栃木県宇都宮市大谷町
大正時代に建築家のライトが帝国ホテルに用いて有名になった大谷石の産地にあり、本尊の観音様は大谷石の洞窟の中の岩壁に刻まれた日本最古と言われる石仏で本堂もこれを囲むように岩壁がおおいかぶさる様な洞窟にあります。ほの暗い中で見る観音様は神秘的な感じもしますが道具のあまり無い時代の先人の努力、信仰心の強さには敬服します。すぐ隣の大谷景観公園には高さ27m総手彫りで6年余りかかった平和観音があり、公園の高台からは岩肌を出した石、石の連なりと眼下に大谷寺を見る事ができます。
             
                   拝観料300円

第十八番 日光山中禅寺 (立木観音)

にっこうさんちゅうぜんじ
2007年11月09日 栃木県日光市中善寺歌ケ浜
紅葉の盛りには日光の山々は錦繍を、「いろは坂」は車の大渋滞を織りなすことで有名ですが、散り始めた頃でしたので意外と渋滞もなく着く事が出来ました。開山した上人が観音様を約6mの高さの桂の立木に手彫りしたので立木観音と称されています。階段を登り五大堂からは正面に中禅寺湖、右に男体山を一望出来絶景です。ここは1200年以上の歴史、東照宮はたったの300年とお寺の方が自慢していましたが、、、、、、有名観光地に近く拝観者も多い為か、寺の案内人が御守りや線香などの販売に積極的過ぎて、お寺の品格に俗っぽさを感じてしまいました。
                                拝観料は坂東三十三観音で一番の500円

第十七番 出流山満願寺 (出流観音)

いずるさんまんがんじ
2007年11月09日 栃木県栃木市出流町
ダンプトラックが多く行き交い、周囲一面が埃っぽい砕石場の工場群にいたる狭い道を過ぎて手打ち蕎麦の店が集まる山里の集落の奥に二層建ての大きな仁王門を構える満願寺がある。石段を登ると入母屋造りの本堂があり屋根を支える梁には龍などの見事な彫刻が施されている。300円の入山料を払って本堂から約15分位の山道を行くと絶壁に寄り添い木組みの土台に立つ奥の院拝殿に着く堂内には高さ4m程の鍾乳石が祀られ観音様のうしろ姿として拝まれている。鍾乳石は100年に1cm位しか延びないものなので、気が遠くなる程の時間を想像させる神々しい自然仏の観音様でした。
                                拝観料無料だが奥の院・入山料は300円

第十六番 五徳山水澤寺 (水澤観音)

ごとくさんみずさわでら
2007年10月14日 群馬県渋川市伊香保町
門前には名物「水沢うどん」近くには名湯伊香保温泉がある1300年以上の歴史を持つ寺で朱赤の仁王門をくぐり石段を登ると元禄年間に徳川幕府の庇護を受けた為か葵の紋をいだく本堂の観音堂、六道輪廻を表し輪蔵を押し廻しながらた経を唱える六角堂、鐘楼などが広がる境内にでる。平成の大修理の集大成として平成13年に釈迦堂を建立し堂内では寺宝を特別無料拝観していましたが、見ごたえのある内容でした。
                      拝観料無料

第十五番 白岩山長谷寺 (白岩観音)

しらいわさんちょうこくじ
2007年10月14日 群馬県高崎市白岩町
近くには野菜などの直売所がある、のどかな田園風景の伊香保に向かう山道の途中に山を切り崩した様な場所にあります。観音堂は武田信玄の子供の勝頼(信玄の側室・諏訪・由布姫の子、幼名 四郎)によつて再建されたもので、小ぶりながらも唐破風の向拝に鮮やかな彩色が施され目を引く建物です。境内もこじんまりした広さでした。
                      拝観料無料
坂東三十三ヶ所札所全図   
出典:坂東札所霊場会編「こころの旅」パンフレットより 朱鷺書房「坂東三十三所観音巡礼」の引用

第十三番 金龍山浅草寺 (浅草観音)

きんりゅうざんせんそうじ
2007年9月16日 東京都台東区浅草
何故か坂東三十三観音霊場で唯一東京にあり、あまりにも有名な浅草寺にお参りしてきました。三連休の中日でしたが人、人と海外の観光客も含め何時もより大変混んでいました。雷門(正しくは風雷神門、右に太鼓を背負った雷様の像がある)から仲見世、左に五重塔を見ながら宝蔵門の600kgの大提灯、1000kgの吊灯篭の下をくぐり裏側に廻ると400kgの大わらじに驚きつつ本堂(観音堂)の前にでる。本堂外陣に入ると天井の高さの為か、正面の祭壇の本尊のきらびやかさに目をとらわれがちになるが日本画壇の巨匠の作である天井の天女図、龍の図のすばらしさを見落とす事はヤボでしょう。                    拝観料無料

第十二番 華林山慈恩寺 (慈恩寺観音)

かりんざんじおんじ
2007年9月1日 埼玉県さいたま市岩槻区慈恩寺
非常に開放的なお寺さんで、塀も門の所に少しある程度で境内、陣内も自由に参詣できます。本堂内部は朱色の色調で統一され格子天井には花鳥図、対の鳳凰図、欄間の天女の彫物から格式の高さを感じる古刹です。ここでは案内書の「観音霊験記」とともに「延命十句観音経」を納経所で頂きました。       拝観料無料

第十一番 岩殿山安楽寺 (吉見観音)

いわどのさんあんらくじ
2007年8月24日 埼玉県比企郡吉見町御所
長い参道の突き当たりの階段の上に三間一戸の八脚門の仁王門があり朱色の金剛力士像が収められている。境内は比較的広く江戸寛永年間(約350年前)に建立された約24mの三重塔が人目を引くが、本堂も五間堂の平面を持つ密教様式のお堂で、内部各部分には施された色彩文様や奉納された絵馬などがあり外陣には江戸期の西国・坂東・秩父の百観音を満願にした「奉納額」等が多く掲げられている。毎年6月18日には早朝から本尊の開帳があり内陣の欄間にある左甚五郎作の「野荒らしの虎」の彫物を拝見でき、また境内に多くの「厄除け団子」の露天で賑わうそうです。       拝観料無料

第十番 巌殿山正法寺 (岩殿観音)

いわどのさんしょうぼうじ
2007年8月24日 埼玉県東松山市岩殿
周辺には大東文化大やこども動物自然公園がある緑豊かな静かな場所にイチョウの巨木に囲まれた観音堂がある。外陣には「おびんづるさま」と呼ばれ、多くの参詣者に触れられ輝いている木仏が観音堂の右手の岸壁にある坂東、西国、秩父の合わせて100観音と四国八十八ヶ所の写し本尊である石仏が並んでいるのを背に鎮座しているがのは壮観である。境内には元禄時代に寄進された茅葺の鐘楼や養蚕が盛んであった昭和初期の繭で作られた奉納額などもある。       拝観料無料

第九番 都幾山慈光寺 

ときざんじこうじ
2007年8月24日 埼玉県比企郡ときがわ町西平
海抜300m位の小高い山の上に位置する天台別院の古刹で下から登ってくると木々に囲まれた境内は涼しさを感じる。坂道の途中には山門跡に鎌倉時代から建つ、刻まれた凡字も鮮やかな青石板碑の供養塔、開山堂を過ぎると本堂の入口となる。観音堂は更に進み急な石段を登ったところにある。観音堂の外陣には伝・左甚五郎作の「夜荒しの名馬」と称される白馬の彫り物が天井から吊られている。本堂にある納経所ではユニークな和尚さんから本尊の千手観音の手の一本が甲を手前に向いている言われなどの解説を聞きながら朱印を頂きました。
拝観料無料

第八番 妙法山星谷寺 (星の谷観音)

みょうほうざんしょうこくじ
2007年6月17日 神奈川県座間市入谷
古い歴史を持っている寺院ですが、建物は近代的な技術をもって改修されています。しかし観音堂外陣の欄間彫刻や、「もみじ」の木の根が乳房の様に垂れ下がり、触ると乳の出が良くなる御利益があると昔から伝わる「根下がりもみじ」等が大切にお堂に保存されています。近くには昔の鎌倉街道筋があり観音坂、三年坂などの坂が多いところですが、県立座間谷戸山公園は夏でも木々に覆われて涼しい里山の環境を体験できる公園で「水鳥の池」や、わき水が流れる「わき水の谷」もあり、ゆったりと時を過ごせる、お勧めの場所です。 寺院・公園ともに無料

いよいよ次回から埼玉県の札所巡りになります。

第七番 金目山光明寺 (金目観音)

かなめさんこうみょうじ
2007年6月9日 神奈川県平塚市南金目
金目川沿いに萌黄色の土塀で囲まれた光明寺の仁王門にある仁王力士像は関東最古の物で大きな草鞋が門に掛けてあります、間口七間奥行八軒の宝形(ほうぎょう)造りの観音堂は明応年間(1500年頃)の建立で平塚市最古の建造物です。ここの観音堂にも第五番勝福寺よりやや小ぶりでしたが、りっぱな欄間彫刻が施されていました。光明寺縁起によれば本尊の胎内の金像は聖徳太子の作と伝えられています。      拝観料無料

第六番 飯上山長谷寺 (飯山観音)

いいがみさんはせでら
2007年6月9日 神奈川県厚木市飯山
桜の名所として有名なお寺さんですが、紫陽花が色づき始めた頃でしたので比較的ゆっくりと静かに参詣できました。源頼朝が造営させた仁王門(写真左)をくぐり、石段を登ると観音堂にでます。本堂の周りには坂東三十三観音の石仏が木々の間に配置されており、また朱印所の脇から丹沢の白山山頂につながる昔の巡礼道の男坂・女坂がハイキングコースになっており新緑があざやかな美しさを見せていました。坂東の他に長谷寺の納経帳も置いてありました。      拝観料無料

第五番 飯泉山勝福寺 (飯泉観音)

いいずみさんしょうふくじ
2007年6月2日 神奈川県小田原市飯泉
徒歩ならJR東海道線の鴨宮または小田急線足柄駅からですが酒匂川にかかる飯泉橋近くにあり車の駐車場も良く整備されています。訪れた時に住職さんに教えていただいたのですが、境内にある神奈川県指定天然記念物の巨大な大銀杏のテッペンにはアオサギの巣があり時折鳴声も聞こえていました。まさに自然環境の良い場所です。二宮尊徳先生初發願霊場と朱印にあるように、若き日の二宮金次郎の珍しい、ひざまづいた銅像が観音堂前にあり、観音堂の欄間には極彩色の透かし彫があり往時の豪華さを感じさせます。第五番札所と言う番号の良さか坂東の納経帳をはじめ案内書や「巡礼用品」の多くが揃っていました。      拝観料無料

第四番 海光山慈照院長谷寺 (長谷観音)

かいこうざんはせでら
2007年5月2日 神奈川県鎌倉市長谷

第三番 祇園山安養院田代寺 (田代観音)

ぎおんざんあんよういん
2007年5月2日 神奈川県鎌倉市大町

第二番 海雲山岩殿寺 (岩殿観音)

かいうんざんがんでんじ
2007年4月29日 神奈川県鎌倉市二階堂

第一番 大蔵山杉本寺 (杉本観音)

だいぞうざんすぎもとでら
2007年4月29日 神奈川県鎌倉市二階堂
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